キャラクター解説と用語集
本編や個別ページで解説が為されていないキャラクターや用語に関する仮設ページ■フォルトゥナ・レンピカ
★《妖魔》の領主と人間との間に生まれた子。人間の血を引く為一族では味噌っかす扱いだったが、人らしい優しさを重んじた父により大切に育てられた為、冷徹に見えるが不器用で性根の優しい性格。 父・アルノーは自身のテリトリーを長子ティエリーに継承しない決断をした為にティエリーと対立、後に討たれテリトリーを奪われる。フォルトゥナはあくまでも父の敵として兄と決着をつけるつもりであり、テリトリーを得る気は基本的に無い。イライジャのいる方の世界線ではイライジャを師と仰ぎ、フォルトゥナ自身も各地を放浪しながら実力を付ける。見聞を広め、早い段階でティエリーを討った為、人間との関係が非常に良好であり、また後の《最初の寵姫》であるフローライトに出会っている。一方、いない方の世界線では戦没した従兄のかわりに養子となり(=フォルトゥナ・アイスバーグ)、その後ティエリーと対立したまま決着が付いておらず、故郷の戦役やティエリーの覇道の影響により一族ごと人間から相当疎まれている。
この「分かたれたふたつの世界線」でそれぞれ違う人生を歩んだ為、世界が束ねられた後はそれによって生じた軋轢、主にイライジャを初めとする「片方の世界線で交友関係にあった人間」との関係に苦悩する。
■魔人ザファド
★数百年を生き、今後も悠久を生きるであろう魔人。人間であった頃の名をマティアス・クロイゼルンという。かつてイライジャの父・マティアスにその能力と名前を奪われていた為子供のような姿になっており、精々並の人間の魔術師程度の能力に留まっていた。イライジャが長い因縁の末マティアスを討った為、徐々にその姿と能力を取り戻しつつある。
彼が未だ普通の人間の魔術師だった頃に起きたという、師匠であり想い人であったとある魔女の「ある実験の失敗とその顛末」に価値観と思想が引き摺られており、膨大な魔力と悠久の命を得た割には人間らしい優しさと俗っぽさがあまり抜けておらず、クロンダイク家について回る因縁を断ってイライジャに自由と安息を齎したりしている。今でも人間、特にイライジャと駆け出しの魔術師にはかなり甘いところがある。
イライジャがいない方の世界線(=そもそも大前提としてミディムがいない)ではマティアスに力を奪われることも無く、ただ悠々と生きる魔人である。
■ルーサー・ディジョン
★アイザックの祖父。一連の魔術師学校を統括する存在であり、《箱庭の世界》の異変を察しイライジャに協力を頼んだ老魔術師の正体(※巧妙な変装)でもある。実際老人としか言いようの無い歳(90歳)だが、見た目上は精々40代ぐらいにしか見えない。年齢離れしているのは外見のみならず規格外の身体能力と体力を持ち、またどんな酷い目に遭っても生還する謎の悪運の持ち主であり、更にとんでもない長身(195cm)である。かつて自分達を裏切った筈の旧友に命懸けで孫の命を救われたり(子は救われなかった)、その後養子に取った妹の子がとんでもない外道だったり、アカデミー創立の際の一部派閥の暴走に巻き込まれたりと周囲の可笑しな野望に振り回されて来た人生である。ちなみにイライジャとの接点が本編以降しか無い所為か、双方の世界線でほぼ同じ人生となっている。